#28 糸井重里さんに聞く、「手垢のついた言葉」の凄み (Guest: itoi_shigesato 前編)

#28 糸井重里さんに聞く、「手垢のついた言葉」の凄み (Guest: itoi_shigesato 前編)

エピソード概要

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はいおはようございますあずまです あってとです いやーあのですね今回はゲストとしてなんとあの糸石下里さんが参加してくれるということでですね ちょっとまだねこれから来るところでですねあと20分後には来ていただくという算段になっております いやどうですかこれこの状態 いやあのいいんだけって感じ いやもうそうですよね多分本当に聞いてる人もいいんだけって思ってると思いますこれ いやーさっきのおはようございますでちゃんと喋れてないっていう 大丈夫かな 俺今日鉄道さんコンディション大丈夫かな まあまあもうねここまで来たらぶっつけですよ まあねなんかね話したいこととかもいっぱいあるような全然思い浮かばないような いや本当そうですね そんな感じですよね まあせっかくの機会なので楽しくお話ししてもらえると一番いいですね 楽しそうが伝わるのが一番いいみたいなことをさっき糸井さんの本読んでたら書いてあったので めちゃめちゃ準備してる いやそりゃ準備もしますよ まあまあそんな感じで それではですね イメージキャストゲスト糸井茂里さんのハイです どうぞ どうぞ どうぞ なんだろう おはようございますあずまです 鉄道です イメージキャストは個人で物を作る人の集まり イメージクラブとして活動している あずまと鉄道が自宅からお送りするポッドキャストです 技術デザイン制作表現などに関係のあるようなないようなトピックを中心に 毎週2人が気になったもの発見したことをそれぞれ持ち寄っておしゃべりします はいそしてですね今回は素敵なゲストに来ていただいております 株式会社ほぼ日の糸井茂里さんです はいこんにちは よろしくお願いします よろしくお願いします 自己紹介 株式会社ほぼ日の代表をやっています なんでしょうね自己紹介って言われてしたことなかったですね 思えば人にさせたことはいっぱいあるのに 人にたくさん紹介されていると思うんでちょっと 自分でやってみるとどうなるのかなと 自分でやると何言えばいいんですかね 今度考えておきますね ということでですね 自己紹介の必要がない人物だと思いますが イメージキャストですね もう本当どういうことっていう感じだと思うんですけれども 糸井茂里さんに来ていただくことになってしまいました イメージキャストは毎週多分聞いていただいている方が 今100人ぐらいいらっしゃるのかなという感じなんですけど 多分聞いている人100人が100人とも どういうことって今思っていると思います もともと僕がなぜかツイッターで 糸井さんにフォローされていてですね 前々回ぐらいかなのイメージキャストの回を ツイートしてくださってたんで これはと思ってちょっと声をかけてみたところ なんと快諾いただいてですね 本当にありがとうございます こちらこそありがとうございます ツイッターで言うと もともと僕と糸井さんのつながりが ツイッターからのつながりだったんですけど 共通の友人で勝男くんいますよね 写真家で文章も書ける そうですね 写真家の勝男くんというですね 彼がもともと僕の大学時代の後輩なんですけど 彼が全国の市町村すべてを原付で回って 写真を撮るっていう旅を2年ぐらいかけてやってまして ちょうど多分去年の今ぐらいかなにそれが終わって いやこれすげーぞと思ってツイートしたところ それが割と広がってですね そこの時にきっかけとして 糸井さんが見てくれて 今はもうねほぼ日で連載をしてますね そうですね 勝男さんはずいぶんお時間になってますね すごいなことですね そこの前に あずまさんのGoogleマップの放浪する旅 そうですね さまよいで私 Googleマップを Googleストリートビューをぐるぐる 勝手に歩き回り続けるウェブサイトですね あれをたまたま見つけて 埼玉県の方に急に連れて行かれたりして こんなことしてる人いるなと思って でそれ確かあの あんまり人が見てるもんだから お金が必要になっちゃったんですよね そうですね Googleに支払うための はいGoogleのAPI使用量が そうなんですね でうわー悲鳴を上げてるのを見て でそのそれに対して これ悲鳴上げさせちゃうかわしそうだなと思って いろんな人がちょっとずつ 援助をした時の そうですね メンバーの一人でこの人を面白いかや フォローしようと思ってしたのが 僕にとっての東さんとの知り合い方のきっかけで その後はカムイヌ カムイヌですね そうですね あの僕の後ろで今ソファで丸くなって寝てるんですけど いるいるいるいる そうですね あの犬を飼い始めたのがちょうど1年ぐらい前で そうそうそう その時はもう幼少期は彼は僕の腕をずたずたに引きちぎる犬だったんで 今だから笑いますけど いやもう今だったらもう笑い話なんですけど マジでもうこれ本当に冗談じゃなくこれは手放すことになるかもしれないとか 僕犬飼うのは初めてだったんで もう本当に何も分かんなくて 相当悩んでましたよね そう 妻はもうなんか病院送りになったりとかしてたんで その時にね 確か保護犬ですよね いや違うんですよ 違うんですか 普通にあのペットショップで飼ってきた芝居なんですよ それでそれなんですか 素晴らしいですね 野生みあふれる そうですか 当時本当にやばくて その時にもその伊藤井さんがね ツイッターで見てくれてちょっと応援してくれたりとかして いやなかなかね 伊藤井さんにお前応援されてんぞって思って いやあのカム犬の話っていうのはたまに聞こえてくるんだけど 犬自体も不幸にな話なんで なんとかなるといいなと思って 応援をしてたんですけど でもね今では 本当に いや良かったです本当に 良かったですよね 噛まなくなって 割と3割ぐらいは伊藤井さんのおかげかもしれない すごい力ですね 僕が励まされてたんで そんなことがあって 前回のオンエアされたものを聞いて こんな面白いことを話してる人たちがいて いいなと思ってたら声かけられたんで参りましたと 聞きました鉄道さん いやそんなもったいない言葉がない いや本当ね びっくりしましたね 黄金率の 黄金日か 黄金日の話です いやー本当に 面白かったよ ありがとうございます なんかもうどっちかというと 僕が日頃感じていたモヤモヤを こう半ば感情的にぶつけちゃったので 良かったのかなっていうのはちょっと不安だったんですけど あの ちゃんと届いたなということは嬉しかったですね いやものすごく ああいう考え方みたいなものっていうのは やっぱり僕らにもあって 専門的な部分ではないんですけども それはその使い方そのまましてるけど 本当はおかしいんじゃないかなみたいな そういうことがよくあるんですよね だからあの黄金日の話は非常に分かりやすくて しかもこうちょっとアカデミックな匂いがするんで テーマとしてすごく分かりやすいんだけど 例えば僕個人で言うと 今デマカセで言うんだけど 豆を煮るのが好きで だいたい豆を煮るときは落とし蓋をしましょうっていうことになってて で落とし蓋をして煮汁を蒸発させていきながら煮詰めていく 味を濃くしていくってやり方なんですけど ふと今年初めて落とし蓋以外に上の蓋もしちゃって で吹いたら見ればいいやと思って 少し隙間を開けるくらいにして 蓋をして黒豆を煮たんですよ そうしたらなんかいつも以上にうまくいって あれおかしいですね 今までなんだったんだって そうそうそう さっきの黄金日じゃないけど 落とし蓋の幻想の中に閉じ込められてた自分 結構そんなことは多いんですよね 料理とかのみならずいろいろありますよね 結構言葉の世界 ものすごくありますね だいたいは言葉にして法則化したところでみんなが それを持ち運びが便利で保存にいいから 使い勝手がいいから使うんだけど そこに囚われていることでなんか狂っていくみたいなことが 結構世の中っていうのはあって そういうことに対しての疑問みたいなことっていうのが 一種の僕のテーマの一つでもあると思って この間の話はこういうこと言ってる人がいると思って 嬉しくなっちゃって いやーすごい いやでもなんていうか 言葉にしちゃうとその適用範囲というか そう言おうとしていた範囲の外に持ち出されてしまって それで破綻するっていうのは 結構破綻しちゃうんだけど その破綻しているところを見てジレンマって言ったりとか 哲学って言ったりいろんななんか交渉なものになっちゃうけど 実はただ持って行く場所間違えてるだけっていう シンプルな問題なのかすごく気になってました いい例ですよねあれってね そうですね つまり美しさっていうところで評価される問題を 数字の比で表してるっていうのが 本当はもうすでに命題そうものがかなり怪しいっていう 人は美しく感じるっていうのは その数字で言われると嬉しくなっちゃうんだと思うんですよね そうですね 謎が解けたかのように だからあの手品に中に入っていっちゃうんだろうなと思って この絵にはね そうそうそう 7800万円の価値がありますって言われると おおーってなりますよね そうそう すごく面白かったですあれは 騙されたいっていう気持ちが 誰しも実はあると思うんですけど その騙されたいことに気づかずに 騙され続けているものの一つだっていう風に思ってます あーそうですね あの言語にとって美とは何かっていうタイトルの本を 僕の亡くなっちゃった吉本龍明さんっていう方が書いて そのタイトル自体がものすごく不思議な タイトルですよ つまり言葉を美しいって思うっていうのは どういうものなんだろうっていうことですよね で随分と 出た当時も半分はからかわれたし 半分は難しくてわからないって言われたし いろんな捉えられ方して 僕はガキだったんで 何言ってるのかわからないよと思ったんですけど だんだん大人になって 吉本さんとしゃべる機会とかが増えていったら あーそういうことかって思ったのは つまり美っていう価値ですよね 人が感じる その価値っていうものが 言語の組み合わせの中に生まれるっていうことの構造を 吉本さんはその商品に価値が生まれるっていう マルクスからヒントにして説明したかったんですよ すごく意外な話ですね うん すごく面白いと思って 言語学のフランスのソシュールっていう人もやっぱり 似た説明の仕方をしてて ソシュールはマルクスのこと言わずに 自分で考えたみたいに書いてるらしいんだけど 吉本さんは 商品論だと マルクスが言ったことっていうので 価値っていうものがどう生まれるかっていうことは 言語にも言えるんじゃないかと思って書いたんだ っていうことを言ってくれたんで とても僕は面白くなって もともと商品とか物に価値が生まれるってこと自体も とても不思議なことで だけどかなり いわゆる自然科学と人間の研究みたいな中で マルクスが説明したところまでは説明できるようになったみたいなことを 言葉に応用したわけで 僕はもうそれ以上のことはよくわかんないんですけど 面白いなと思って そういうこう できたら説明できるっていうのは面白いなと思ってたら この間の黄金比の話とかで すごい繋がり方 まさかマルクスが出てくるとは思わなかった 全部本当は多分繋がってて 人がどうしてそこに価値を置いちゃったんだろう それは果たして普遍化できる価値として みんなが認め合ってるのは本当なんだろうかっていう風に 王様の耳やロバの耳みたいに言い出したわけですよね こういう話は本当好きでね 誘われてすぐに なんかしてみたいなと思ったのは そういうことでした 嬉しいですね 嬉しいです なんか面白そうとかじゃなくて そんなに深く言われるとすごく あれ十分深かったじゃないですか じゃあちょっと自信持っていきます 深い鉄道として 鉄道の基礎は深いぞと 例のイエスかノーかみたいにするやつなんかでも 同じ言葉の範囲で示してるものが 右と左とこんなに距離が離れたとこにあるぞって話じゃないですか これは聞いている方のために説明をすると 鉄道さんがこの間作ってた乱数発生装置っていう名前で A4用紙1枚にPとFがいっぱい書いてある紙ですね PとHか Hですね で目をつぶってバンってどっかを指差して そこがPだったらピザ Hだったらハンバーガーっていう どっちを食べたいかっていうのを決めるための装置なんですけど ここまで哲学的な要素を抜き出してくれるとは 結局のところ ハンバーガーの そうですね ハンバーガーかピザか どっちかをバンって選ぶっていう みんながああだこと言ってるけども 構造はこれだよねっていう話 まあそうですね だからこの方はこの思考が大好きなんだなと思って 瀬戸さんそんなこと考えて作ってたんですか あれなんでだろう なんかでも乱数はもともとすごく気になっていたので あのランダムっていうのは ランダムでも結構人間って意味をつけたがるっていうか 意味をつけてランダムなことに対して納得をするっていう風に思ってるんで なんかその でもそれってやっぱりこう 適当に指差すっていうのも なんていうか ある意味なんとのシンプルだけど すごく自分が アクションをした結果として返ってきているような気がするっていう気持ちにさせることが 乱数に付加されるだけで すごく意味が深くなるんじゃないかと思って作ったというか まあなんかあえて説明すると恥ずかしいんですけど 自分が何かするっていう意思と 結果が出るっていう結果があって その間が別になんか適当な乱数みたいなものだとしても 自分が決めたということになるみたいな そうですね 因果関係が自分に属していれば 乱数かどうかよりそこの方が重要なんじゃないかっていうことです 大好きですよ 大好きですよ 本当にそうだと思うんですよね だからどっかで因果関係で全部説明できると思っている 窮屈さみたいなものを 一気に飛ばしてくれるっていうか 本当に好きさ 多分あのあれを見て 手品をやってる人だったら その人が指すだろうっていう確率みたいなものっていうのを じーっと見てて 乱数に見えるような仕組みで 偶然を装ってコントロールするみたいなことに 使いたがるだろうし はいなるほど その見る立場の人によって あの道具はものすごくいろんなところに 応用もできるなと思って ちょっといろんなバリエーションというか なんかもうちょっと思考 なんていうか考察してみますね あの時は本当に思いついてから 早く出すことを優先したので A4のプリントだったり 実はあれパジャマだったんですよね へー 撮った時に そうなんですよ パジャマですってなんですか 1秒でも早く公開した気持ちになっちゃって そういうのもいいね 発明だと思っちゃって あと何て言うんだろう いろんな人が同じ映像を見てても 例えば僕なんかがもう一個思ったのは HかPか決まったのに 決まったのに違うって思う気持ちっていうのが 出るじゃないですか そうですね いいんだっけというか それは今度はもう文学ですよね 文学まできましたね すごい Pが出ちゃったけど 従うっていうこと自体に疑いを持ったわけですよね それでいいのか あれだけのことで いろんな人によって 女の人とかでさ 何にするっていう時にさ 決めてとか言う人 多いじゃないですか ピザにする ハンバーガーにする時に いや私はどっちでもいいか決めてって じゃあピザって言うと ピザ? 決めてあげたら なんか逆らうみたいなさ それもなんか面白いですよね そこに文学があると ねえ 深いものになってしまいましたね いや面白かったんですよ いきなりなんか最高速ですね 今回は 目次通りにどうぞ はい 目次は実はあまりないんですよ そんなにあるわけじゃないんですけど でもざっくりと 勝尾くんとちょうど 今回糸井さんと話す時になったよっていう風に 勝尾くんに 糸井さんと話す時に なんか気をつけるようなことあるって言ったら 気をつけることありませんっていう すごい元気な返事が返ってきたんで これはもう自然体でいいのかなと思いつつも とはいえやっぱりいろいろ考えちゃいますよね やっぱりね 長年生きてますからね 高度を経てますから 警戒されるのはしょうがないんですけど 勝尾くんはだから素直だから 本当に何も気をつけてなくていいですよ あいつはあのまんま生きてますもんね これだけ素直という 素直って言うんですかね 真面目というか なんていうかなかなか 普通人間ってどんどんすれていくというか 社に構えるっていうことをしていくはずなのに なんかないのはどういう仕組みなんだろうなと 不思議に思ってますね この会社の裏のお蕎麦屋さんの親父にも好かれてましたよ いやー澄んだ目をした若者とか言われてましたよ なんか才能というかなんていうか なかなかそうはなれないですよね なんかみんな 人類っていうか もうみんなが好きなのかなっていう気もちょっとしたりして 勝尾さん自身が それがなんか相手が好きなのが なんかもう漏れちゃってるっていうか っていうか想像ですけどね 会ったことはないので 僕が多分一番最近に出した本のタイトルが 先に好きになる動物っていうタイトルだったと思うんだけど 先に好きになる動物は無敵ですよねやっぱり 先手を そのおかげで一気に一瞬で爆発させられちゃうかもしれないんだけど 好きっていうところで死んでいくわけで 仮に地雷を踏んでもね そういう意味では 先に好きになる動物でありたいなっていうのは僕も なんか思いますね 活動ができてますよね やっぱりその伊藤さんの姿勢というかを見てると 普通の人って車に構えるし 特になんだろう 例えばこの間見たのですごいなと思ったのは 人間だもの間三尾 間三尾って実はすごいぞみたいなことを伊藤さんが書いてて 間三尾のことをすごいと思えるっていうのは なかなかこう自分だとなかなかそうは思えないなっていうか 周りの人は周りの人も はいはい間三尾ねみたいな感じの 人間だものの人だねみたいな感じだと思うんで そこに対してその 良さを見つけられるっていうのは なんかもうそれはこう 能力の問題というか 受け入れる好きになるっていう姿勢を持てるっていう そういう力な気がしますね これはいい もう最初がすごいところに飛ばしてくれたけど 僕も難しかったですよ そうなんですか 最初から間三尾はすごいなって思えたわけじゃないですよね 要するに間三尾っていう人がやってること そんなに詳しくは知らないけど 間三尾っていう人のこと 間三尾が人間だものって書いたみたいなこと 最後に三尾って書いてあること あの文字 それを知ってるだけの時に そういう引き出しになんか入れちゃってたと思うんですね いやそうですよね 僕も当然そういう引き出しに入れてたんですよ でなんかこうひょうひょうとしたみたいな姿勢ですよね 一つはね それから素朴みたいな 似たような引き出しには 片岡鶴太郎さんの絵なんかもあったり あるいはその書家なんかでも ああいうのをもっと研ぎ澄ましていったところにある こう前画だとか あの太い文字でグラッと書いた 昔からいる書家とかいて あの俳優さんなんかも ショーやってるんですよみたいになると 必ずあるこう 行きたがる道があるんですね 行くよねっていう 行くよねっていう道があるんですね でおそらく僕なんかも 一部の僕を嫌いな人からすると そっちに行ってる人に見えてるはずなんですよ でそれはそうなんだけど その中になんかあるんだよっていうのが ミッシングリンクみたいに教えてくれるものと 今度は出会うようになるわけですね それは何かっていうと 例えば窓道夫っていう人の詩なんかそうなんですよ 窓道夫さんっていう人は ゾウさんゾウさんお花が長いのね そうよ母さんも長いのねとか さっちゃんはねバナナが大好きほんとだよ だけどちっちゃいから自分のこと あの辺の歌を作ってるのが窓道夫さんっていう詩人なんですけど 僕は書ではないけども 作詞とかする立場なんで ゾウさんだとか小学生の歌う 小歌だとかそういうものの 分かんない人には分かんないだろうなっていう凄みは分かるんですよ やっぱり長年一応格闘したんで そうですね言葉と 流行家の良さっていうのもある程度分かりますし 子供に歌わせるための さっちゃんはバナナが大好きみたいなのが お前これ書けるかっていうような凄みが やっぱり分かるんですね そうするとその中にやっぱり窓道夫さんは触れてるんですよ 窓道夫と三尾の間に距離はそんなにないんですね 道夫と三尾に そうなんですよ そうだね道夫と三尾に すいませんしょうもないこと そういうのはいいんで そういう経験みたいなものが いや油断できないぞっていうか お前それ笑ってるほどのお前かっていう風に いやー 問い返すわけですよ で僕はいやーごめんごめんっていうか うーん つまりいい演歌がやっぱり良かったって知っちゃった時に 今まで歌わなくてごめんなさいねって言うみたいなことが うんその土着的なものだとか 大衆に支持されてるものに関しては 後で見つかるっていう時に 謝んなきゃいけないっていうことが多々あったんで そういう中の一つとして 三尾さんっていう人はあるんで あれはダメだよねって言ってる人よりは上だぜっていうぐらいのところで ちょっといじってあげた方が 僕の仕事になるっていうか 素晴らしくいいから同じになりたいですっていうようなことではないんですけど 僕はその道じゃないんですけど これはポンとその辺に置いといたらダメだけど ある額縁をつけた時にちゃんと見えるってことは お前ら油断してるうちに その人たちにやられるよっていうくらいの 警戒心を持ってない若い人はやっぱり これからだなっていうふうに思うようになったですね すごい いやそれはまさに いやすごいいい すごい話ですね 窓道夫さんがいたおかげもあるし あるいは北原博集だとか野口宇条だとか センチメンタルな昔の歌を作ってる人の詩とか もう本当にすごいんですよ 誰もできない そのくらいすごいんです そういうのの系譜をつないでる人っていうのは 時々やっぱり中西玲さんとかね 中西玲さんはシャンソングをやってた人で 今だったら若い人同士の間で カラオケに行ってシャンソングなんか歌ったら笑われますよね なかなか聞かない 聞かないですよね でもシャンソングっていうのがまたねいいんですよ シャンソングっていうジャンルが ジャンル 特にシャンソングの日本語の歌詞っていうのが 書けないな つまりね 定型をね 平凡とか定型とか 手垢のついた言葉を ものすごくたっぷり使いながら 人の感情を ラミネートチューブの最後の人絞りみたいに 絞り出すようなところがシャンソングの歌詞にはあって それはね 中西玲さんの訳したシャンソングとかね たまらんですよ ちょっと知らない世界 知らないでしょ すごいそれを糸井さんが言うっていうのは 定型的な手垢のついた言葉を使ったものの凄みみたいな そうです 桜綺麗だ汚いだ桜賊っぽいっていうのが話をしているうちは まだ 君は何のためにそのことを言ってるのかねっていうのがまだ分かんない つまり同人雑誌での発言なんですよ 桜は俗っぽいっていうことについて書くのは だけど本当に桜と向き合った時に なんかもっと自分ならではの ものすごく全人類に共通するような平凡な思いと 自分だけが見つけちゃったかもしれない何かとか 両方の世界を重ねるような瞬間を見つけたら その人にとっての桜が見えたっていうことになるわけで それはもう定型だとか平凡だとか ありきたりだとかっていう樹海の その樹海そのものさえもうわーっていう感動できる力みたいなものを 身につけていかないと手に入れられないし 同時に何にも勉強してない人が最初から身につけてるものだったりするわけですよね そうなんですよね だから誰もお客のいないスナックでよく通ってるおじさんが そのスナックのママしかいない時に 遠回しにくどいてるセリフっていうのを想像するとするじゃないですか しょっちゅう会ってるんだけど誰もいないから その親父が言ってるみたいなセリフがあったとしたら おそらくすっごいつまんない言葉を使っていると思うんですよ 平凡なことを言うんだろうなっていう気はしますね 思いっきり恥ずかしくないようにしてるのか 勇気を出して喋ってるのか もう歌謡曲以下のセリフを もしかしてママに向かって喋ってて ママが聞いてないふりをしながら ああそうねもうちょっとお酒ここでやめといた方がいいんじゃない みたいなことを言ってるシーンが どっかの粉まいきな学生が愛についての詩を書いてるのと どっちがすごい っていう それがだからハンバーガーとピザと乱数 すごい乱数との同じだよっていう話が そこには ここで繋がってくるのか そうそうそうそう 僕はその両方にやっぱりこう うわーって言いたい場所にいて やっぱり両方やりたいんで 三尾の話からちょっと長くなったけど 全部それは一つ一つまとめの話です 三尾の話さらに掘り下げて えぐり込んでいきたいなと思ってるんですけど さっき話の途中で 伊藤さん本人もそういう引き出しに入れられちゃってるっていう ある種の人からすると っていうような話があったと思うんですけど それは僕も多分一時期はそういうふうに思ってた節が 少なからずあったと思うんですね 大学生ぐらいの時に たまたま 絶望に効く薬っていう漫画があって これ伊藤さんのインタビューが載ってる本なんですね これで見た時に 結構過去に学生運動に参加して 5回ぐらい逮捕されてたとか あと毎回毎回伊藤は終わったと言われ続けてるみたいな 話だったりとかが出てきて これはもしかすると伊藤さんってなんかその一般に思われてるような なんて言うんですかね すごいこういわゆるスローライフ的な人物だったりとか そのふわっとした感じの穏やかな感じの人とはちょっと違うぞっていう なんかあるなっていうのが気になっていろいろ掘り下げ始めたというか ずっと気になり続けてたっていうきっかけですね 絶望の薬っていうのは確か山田レイジさんって漫画家の人ですよね そうですそうです だからその人はそういう描き方でインタビューをしたい人だったから 特にそういうところは強調されるんだと思いますけど なんかその一見すると見過ごしちゃって引き出しっぽいって入れちゃってるものの中に 実は素晴らしいものがあるんじゃないかっていうのはすごく希望のある話だなと思って 今まで見過ごしてきたものをちゃんと見返す なんかそういうモチベーションになりますね ちょっと話がついちゃったかもしれない いやいや全くそうだと思いますね だから見過ごしてきたっていうこともそうだし なめてバカにして捨ててきたっていうか それはあって僕自身だってやっぱり みんなの一番コナマイキーになりやすいロックの歴史みたいなのあるじゃないですか ロックを語る人はどうしてそういう難しい言葉を使うんだろうみたいな あのなんかこうなんだろうな 比叡山のてっぺんでの修行僧たちの話みたいなタイプのことが一つあって 同時に演奏してる人たちは考えもしないで演奏してますよね どっちが音楽として何なんだろうって思った時に あんなんダメだよっていうことをどんどん突き詰めていく人の方が 痩せてますよねなんかね 心の豊かさみたいなものが土壌として痩せてますよね 貧しいという 貧しいそれだったら誰かにギター弾いてって言われて パッと弾いてくれる人がうわーって言われてる方が 言ってみればそれの代表が僕は玉木浩二だと思うんだけどね 玉木浩二がここで 玉木浩二がじゃあ歌ってあげろよって言って ニッコニコしながらあの声で歌ってくれるわけだよね 絶対玉木浩二は何とかマガジンみたいなこと喋ってないと思うんだよ 音楽としてもなんか豊かさが玉木くんの方で 実際に僕は彼のことは知ってるけど本当そういうやつなんで 街から街にこう飲み屋を次の店に行くときにギター弾きながら歌いながら歩く人だからね 愉快ですね なんて愉快な人物 愉快な人物なんですよ 事務所に遊びに来ててもギターがあったらいいですかこれ弾いてって言って弾き出すからね いやすごい いや好きなんですね 大好きなんですよ それでみんなが喜んでくれるってことが好きなんですよ だからそれの延長線上にそのオーケストラをバックにして歌い上げるみたいなコンサートっていうのはあるわけで それともうロックは死んだの生きたのあんなの堕落したのって言ってる 口で相撲するみたいなことっていうのと比べたら 豊かなのはやっぱり歌そのものの中にあると思うわけで でも玉木くんはいろんな音楽捨ててないんですよ全然きっと ヘビーメタルであろうがデスメタルであろうが あれも聴くと面白いんですよねって言うと思うんですよね なるほど それすごい糸井さんと共通してる姿勢というか そっちになりたくてなってるんです僕は 憧れて そうなんですか 僕もだから大学生の時だとかだったら 何のおよそらく聴いてらんないよとか言ってたわけですよ そのめめしいとか言ってたわけですよ でもそんなことはないよね ボーカロイドみたいなボーカルをするグループ最近流行ってるのあるじゃないですか 最近の 夜遊び 夜遊びって聞いてみるとボーカロイドのコピーを人間がやってるみたいな感じですよね それ面白いなと思って 詩はフォークですよね と思ってだからこんなのでも昔の自分だったらやっぱり ダメだなって言っちゃったんだろうなとか いろんなダメだっていう要素だらけなんですよ野中はね その生意気に生きてる限りはね 糸井さんが言ってる夜遊びの話に僕がついていけないっていうすごい悔しさが めちゃめちゃ悔しい気持ちはありつつ でも本当そうなんです 年を取るっていうことは知識が増えていくってことじゃないですか 自分の中に引き出しがどんどんできて これはこれ系ねみたいな感じで放り込むと楽じゃないですか また時代が一周してこういうのが出てきたのねみたいな はいはいみたいな でもなんかそれはその物の良さとか新しさをたどり着く にたどり着くための姿勢とは真逆だなっていう 真逆ですね 感じもありますよね いつの時代からか説明する人が頭のいい人になっちゃったんですよね 一番説明できる人の話を聞いてると 道理が分かるような気がして その道理に合わせて物事をやっていくとうまくいくんじゃないかっていう その合理性みたいなものっていうのが ものすごく世の中をつまんなくしたような気がして その逆のところ逆のところに こう石拾いみたいに拾っていくと 自分の生活は楽しくなりますよね少なくともね はい糸井さんゲスト前半はここまでです あのすごい褒め上手なので恥ずかしかったです いやめちゃめちゃ持ち上げられてましたよ どうするんですか どうしよう どうもしないけど嬉しいですね 放送の中では出てこなかった言葉で あのアートと冗談の間みたいなことやってますよねって 言われたのがすごい嬉しかったので それをこう胸に刻んでいくようと思います まあすごい説明するときに言いやすい言葉ですね そうですね 収まりがいいし いやーなんかすごいこう積極的にいろいろと話してくれて そうですね 僕としては結構確信に迫る質問ができたので 間三尾の話から あのあたりはすごい僕がこう聞きたかった確信のところ 僕結構その平凡なものをバカにする節が僕はあると思うんで みんなそうかもしれないですね みんな多分そうだと思うんですけど ある程度以上こうなんだろう こう自分の自分は物の良し悪しが分かると思うような人 すいませんなんかすごい変な言い方ですけど 平凡なものを避けるというか うん はいはいみたいな それを平凡かどうかっていうのを そういう基準をもう飲み込んで価値を直視することができるかみたいな うーん っていうところと かつそれが実は子供でもできるっていうのと っていうのがなんかこう 全問答してるような感じでしたね そうですね お坊さんと話してるみたいな感じ 質問の出し方のキレがめちゃめちゃ良かったですね 僕がですか あそうそう あ本当ですか その間三尾についての質問1点で ドカーッと広がった感じが それは よかったよかった 全然ね準備してた話と全く違う切り口で言っちゃいましたね いきなり何の話だろうって思ったから こっちは 事前に結構準備してたんだけど その話 前編後編ほぼしなかったですね そうですね というわけで後編も 糸井清里さんゲストで色々話していただきます お楽しみに お楽しみに