エピソード概要
静寂のVRパズルゲーム『Cubism』、ゴダールの3D映画『さらば、愛の言葉よ』、技術の捉え方を変える、開発環境の原風景、作品に名前をつけることの難しさなどについて話しました。
Cubism
https://www.cubism-vr.com
さらば、愛の言葉よ
http://godard3d.com
株式会社メルタ
https://melta.co.jp
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最近VRで一番ハマってるやつがあって あのキュービズムだったかな キュービズムっていうVRのゲームがあって まあスクショとか見たら大体わかると思うんですけど よくパズルで テトリスみたいな形のものを 敷き詰める系のパズルって実際あると思うんですけど それを立体の形の中に敷き詰めていくっていう これがパソコンとかでもできなくはないけど VRだから ぐるぐる回したりとかしやすい いろんな向きから手でひねってみて ここにこうやってはめたらいいかなっていうのを探りながら ひぼってはめていく はめるときの音とかすごく気持ちよくって ずっとクラシックをかかってるんですよ ほんとリラックスした体勢で ひぼってはめていって 完成間際になると音楽が止まるんですよ で無音になって それ最後ポンってはまったら 完成みたいになって よくできてますね 盛り上げっていうか テンションの作り方というかが そうそうそう しかも派手じゃなくて 常に嬉しいけどやったーとかじゃなくて よしってなんで次に進むっていう で淡々とやり続けても 浮くじゃないんですよ そういうのいいですね 刺激があるというよりかは 淡々とやれるというか そうそうそう むしろ現実の空間の方が刺激があるぐらいで いろんなものが目に入るけど VRだと目に入んないから あーなるほど 真っ白な空間にただただ ブロックが空中に漂っていて それで スッスッってこう 自分の手元で 組み立てる もうただそれだけ それなんかこう一種の発明ですよね なんか VRってこう 360度空間が体験できて あらゆる刺激を与えることができるわけじゃないですか 人間の視覚に対して それをこう VRによって周りが見えなくなるっていうことに対して 価値を作って その何もない状態を作れるっていう のって ある種発明みたいな感じしますね そうですね それも なんていうか 引き算のVRみたいな めっちゃ面白い いろいろ いろいろあんまゲーム買ってないけど 何個かゲームをやってみて なんだろう アドレナインが出るようなゲームもあれば どっちにも触れるっていうのは なんか 今までそんなにVRに近寄ってこなかったけど やっぱり可能性としてはすごいあるなっていうのは ちょっと思いますね 確かに確かに それでいうと 技術をどういう風に使うかっていう 解釈の仕方で はい なんかすごいやっぱり革新的だなと思ったのが はい 1個あって 2015年ぐらいのやつなんですけど あのゴダールっていうですね フランス映画の巨匠みたいな人がいるんですよね はい その人が あの まあなんか 結構現代的なというか まあ いわゆるこう一般受けするような感じじゃなくて わけわかんない映画ばっか作ってるんですけど その人が作った その3D映画が出るぞって そのゴダールが3Dの映画を撮るの 3Dってだいたい飛び出してきてすげーとか そんな感じじゃないですか だから どうなるんだろうなって思って見に行ったんですけど 3D眼鏡かけて見に行く映画なんですよ まあいわゆるあの本当のあの恐竜とかが飛び出してくるやつと 同じような感じで それで見てたら 何が起こるかっていうと はい あの3Dって 要はその 右目と左目に別の映像を見せることができるってことじゃないですか そうですね それを使って そのカメラで そのあるシーンで 左の目はカメラがそのまま 同じその人の顔を見てるんですけど はい 右の目だけカメラがブーンってこう 向きが変わっていって ん?気持ち悪そうですね 全然違う方向を見ちゃうんですよ はぁはぁはぁ っていうシーンがあって マジかと思って あの目に映る情報としては全然 あの見たことないというか すごい違和感しかないような情報なんですけど その発明の凄さに僕は感動しました へぇ それは絵としては基本的に3Dに見えてるんですか? 絵としては一応そうですね ちょっと映画として3D映画なんですけど でもなんか 使い方が そう使い方がすげーなと思って まずその3D映画をやるぞってなった時に その3Dっていう名前そのものに 普通人間の想像力が縛られてしまうじゃないですか そうですね その技術としては右目と左目で同じ 違う絵を出すことができるっていう 技術なんだけど それに3Dっていう名前を付けることによって その右目と左目の視差をかけて それで3Dっぽい映像 というか飛び出して見えるような映像を 出すことができるっていう 使い方にこう 想像力が制約されちゃうと思うんですよね それを一歩引いて 技術が何ができるかっていうところに 一旦戻った上で 右目と左目に全く違う映像を出して それを映画とするっていう 確かにそれじゃないとできないですね それができるっていうのが すげーなと思いましたね それって ということは3D メガネが使える環境でないと 意味がない 映画 そうですね じゃあ今見るっていうのは難しいですかね 今は見れないと思いますね あー なんか当時も なんかすごい ちっちゃい映画館でしかやってなかったんですけど へー あー え?2015年でしたっけ? 2015年とかそれぐらいでした 結構前ですね はい えっとですね さらば愛の言葉よっていう映画なんですけど はい 確か これ見たいなと思った人は 僕含めてどうやって見るかっていうのは 一つの課題ですね それこそVRで見えたらいい MDとか見てもしょうがないんで そうですね VRだったら見えるのかな VRっていうのもやっぱVRっていう言葉に 縛られるところありますよね そうですよね そうですよね バーチャルリアリティって言っちゃってるけど でも根本的には そのジャイロセンサーがついてて 2つのレンズ レンズというか ディスプレイがついてて 2つの絵に別々の映像を見せることができる装置じゃないですか そうですね なんかそれをこう根本的に こう違う捉え方で使うようなものって やっぱりなかなか出てこないんですよね 確かにほとんど見ないですね まあ しょうがないのかもしれないけど 開発環境が もともと地面と重力がある環境を 前提とした開発環境がほとんどというか まあユニティがそうなっていると思うんですけど 重力とか方向 こっちが上とか下っていうのを 仮定しない状態で VRって作れないのかなというのは まあ思うは思うんですけど まあでも作っても気持ち悪いんだけど かもなという気持ちながら でも確かに トライしてみる価値はありそうですね バーチャルリアリティっていう呼び方をしている点で 結構リアリティに制約されちゃう感じしますよね なるほどそうですね しかもVRっていう言葉も 本来別にゴーグルの話ではなかったのに なんかまあリアリティだから 触覚がないのにある感じがするとか ないのに聞こえるとか そういうのをひっくるめてVRって言ってたのが 今はゴーグルのことをVRと言ってるような そうですね確かに そういう意味ではVRっていう言葉も にも制約をかけちゃってるし ゴーグルの用途にも制約をかけちゃっていて もちろんそれによって分かりやすさが生まれて みんなが理解できるのは まあいいことだとは思うけど 確かに縛られてますね と今思いました ユニティの環境もそうですよね 最初に立ち上げた時に地面と空があるじゃないですか あれ最初見た時衝撃でしたね 僕プロセッシングからプログラミング始めてるような感じなんですけど プロセッシングの世界観は 何もせずに立ち上げると白い四角形が出てきて あれはスケッチですよね 確かにプログラムのことをスケッチと呼ぶんですよね スケッチって呼んでますね なんでこうカパッてスケッチ スケッチボードというか ノートを開いた時のイメージですよね キャンバスを開いたぐらいの感じで 白っていうかグレーなんですけど そこに四角形をかけていたら四角形が出る 丸をかけていたら丸が出る でそこからいろんなことを組み合わせて表現する というのが僕の中の原風景というか そしてある中でユニティを立ち上げたら 空があって空かけなんて言ってないよみたいな グラビティオンって 重力点数とか何も決めてないけど 何もしなくても舌が定義されてるみたいな そうそうそう あ、舌って最初からあるんだみたいな でもそれびっくりしたけど最初にこう 勉強するために作ったのがビリヤードで シリンダー状のビリヤードボードを作って シリンダーの中心に重力が向くようにして それでビリヤードをするっていうのを作ってみたら めっちゃ面白そうですね 強くつくと脱出速度に達してしまって ぐるぐるぐるぐるなっちゃうんですけど ゆっくりこうつくとぐるぐるぐるぐるぐる回りながら どっかの穴に入ったりして でも重力っていうものが最初から用意されてなかったら そんな面倒くさいのなかなか作んなかったから こう、まあ制約条件ではあるけど 確かに自分の手足が伸びたっていう感じはしましたね 確かに確かに いい制約を与えるっていうのは そうですね と言いつつそれを脱したいという気持ちもあるし VRはでも重力がない空間 気持ち悪いかもしれないけど ちょっとやってみたいですね なんかどうしてもそのメタファーにすごく捉えられてしまうし そのことに気づきにくいみたいなのってありますよね ああ、そういうものだって思っちゃうと 最近なんかこう新型コロナウイルス対策で 展示会みたいなのができなくなっちゃってて そうですね それをやるためにバーチャル展示会をやろうっていう 動きが割と広がってるんですけど バーチャル展示会っていうネーミングをした時点で もう本当にバーチャル空間に 実際の展示会と同じようなものを作って 完全再現しましたみたいな感じで その中で歩いて 人に近づいていくと話しかけることができてみたいな なんかそれでいいのかなみたいな思います そうですね なんか なんですかねそれは こう なんだろう できないことができるようになったっていう使い方ではなくて 例えて言うなら 3Dプリンターでも食器が作れましたって言ったら それなら普通の食器の方がいいじゃん みたいなことですよね なんかどうやっても現実でやってることを真似しようとしてるっていうか 再現できたら100点みたいな世界観でやっちゃうっていうね それだといつまで経ってもおそらく 現実の展示会場を超えることができないですね もったいないですよね せっかくそういうタイミングで 一回やってみて次のステップがあるのかもしれないけど 確かに展示会をVRで VRでというかVR ゴーグルを使いながら 体験としていいものにしていくには やっぱ名前ってなんか呪いだなとは思いますね そうですね その名前で呼ばれることによって もうそれぞれの人間の中に この名前で呼ばれるのはこういうものっていう インストールされているものを使うんで どうしてもそこから離れにくくなっちゃうっていう 名前は呪いっていうのもなんか どこかで聞いたことがある話になります なんか僕もどこかで聞いたことがある気がします 一番短い呪文は何だと思うって言って 名前だよっていう 何かの映画か漫画だったかな 千と千尋の神隠しとかでも 名前奪われますよね 奪わばに最初 確か今日からあんたの名前は千だみたいな感じで 名前が奪われるっていうことが支配されるっていうことなんですよね 確か そういう意味では名前を操るというのは 今通用する強力な呪いの一つっていうのは わかるなという気はしますね 名前つけるのってすごい苦手なんですよ 例えば自分の作品に名前をつけるときとか 名前をつけることによって可能性を縛るっていう側面も 気になるところでもあるし 嘘をついてる気分にもなるんです それはどういうことですか 例えばこの写真を撮ったとして 例えば鉄道の写真を撮ったとしています タイトルに 鉄道って書いたら 空も映っているのに 鉄道って書くことに意味がすごい生まれちゃうし 空もあって鉄道もあって この風景全体のことを言いたいけど それを全部言葉にするとめっちゃ長くなるし かといって なんか堂々とした姿を 堂々としている何かみたいな感じのタイトルにすると そこに対して なんか擬人化して それが堂々としているように見えたんだなっていう見方を 当然強要しちゃうじゃないですか 名前をつけるっていうのは こう見ろよっていう風な 指示を出していますよね その指示を本当は出したくないけど かといって無駄いっていうタイトルも かなり意味を持っちゃう気がして そうですね どっちに転んでもダメなんですよ だから写真は そういう難しさがあって 一方で自分の作品で 多角形 多角形っていうか まあ 気化学模様を使った作品で インタラクティブにこう うにょうにょうにょ動くような 抽象的な作品を 作ってた時期があるんですけど ありましたね 抽象的なんで それを 心臓っていうタイトルでして 脈動するように動くようなもの 周期的に動くものを 見せたこともあるけど そしたらもう心臓にしか見えないし 心臓の絵にしては下手だね そうですね 心臓にも見えるっていう側面を 名前に入れてしまうことで 心臓を描きましたってなっちゃいますもんね そうなっちゃいますよね でなんていうか いろんな表現 豊かな表現力で いかに言葉で語っても なんだろうな すごい嘘をついてるっていうか 例えば 最期的に プロジェクションしたものを カメラで撮って フィードバックして またプロジェクションする みたいな作品を作った時に 最期っていう単語を 使ったんですけど 別に最期的に 動くことそのものに 意味があったかっていうと そうじゃなくて 出てくる絵が 結果的に面白かったから 見せたくなったんですけど なんか 最期性そのものを 表現しようとしたものだとしたら こうそんな概念を 見せようとしたみたいな かっこいいことを 言うつもりもないし そうだとしても なんか不完全な気がするし でも最期的であることは 確かにキーポイント だったりするんですよ で じゃあどうしたらいいんだろうって でもそこは 本当は自分から見えている 作品をどう説明するか っていう観点で 名前を考えてると どうしてもハマっちゃうけど 他人からどう 見えたら 自分にとって成功なのかとか なんか もうちょっと自分が 作品を作った時の 意気込みからは ちょっと距離を置いて ネーミングについて 考えないと 本当はいけなかったのかなとは 思ったりしてますね だから 途中から全部 プロットって名前を よく使ってて プロットは描画する っていう意味だったりするんですよ はいはいはい ねえ 描画したものだからプロット 全部プロットプロットプロット 無駄に近い それ無駄と一緒ですね そうなんですよ 結局それ解決しなかったんですけど まあでもその頃まだ20代前半とかだったんで ちょっとこう考えすぎちゃって そんなことになってました 東君はそういう意味では 言葉をなんだろう うまく どう思われるかっていうところを 考慮したりとか そういうところを すごい上手だなって思うんで なんか 確かに ネーミングは割と 好きですね うん 今働いてる会社とかも ネーミングで 僕が名前つけたみたいなところがあるので メルターですよね メルターですね メルターってつけた経緯は 何でしょう いやなんか めっちゃ 案をみんなで出しまくってて 200個とか300個とか出して そんなに 出してました 何日かに一回集まって ホワイトボードにいっぱい書き出していって で あの いろいろ出してきたけど 最終的に一番しっくりくるのが メルターだったっていう経緯ですね 結構意味とかも考えて しっくりくる そうですね なんかこういろんな 3Dプリントを主にやってる会社なんで えっと 3Dプリントってこう まあ その プラスチックを溶かして 書き出すっていう 性質も まあありますし あとはその すごい技術にめっちゃ特化した会社というよりかは その3Dプリント技術を 今あるものとかいろんなものと 掛け合わせて で 新しいものを作りましょうっていう スタンスなので はい まあ製造業の方々とも 関わりもあるし こう イベントとか なんていうか 企画とか そういうのも好きだし みたいな 会社なんで そういう会社の 垣根を 壊すっていうと こう あんまりこう アグレッシブすぎるんですよね 自分ら的に 壊すとか 超えるとか でも 垣根を 溶かすっていうと ちょうどいいかなっていう イメージがあって こうなんか じわっと 壁があるところに じわっと穴を開けて 溶かして 流し込むみたいな 混ぜ合わせるとか そういう ニュアンスで こう メルトっていう 単語は 割と いいなっていうので なるほど そんな感じでしたね ちゃんとそこまで 聞いたことが なかったので 今 なるほどって 思いました 結構ね みんな気に入ってますね うん サイトでも あの いろん 溶かして くっつけて その 売買になるような 感じの ことを 会社の ページに書いてあったり そうですね 割とこう そういう モチーフというか なんていうか 方向性が 一個 見えると いろいろやりやすかったり しますよね 多分 僕は 会社を 自分で作ったとしたら すっごい悩んだ あげく 決まらないことになりそうなんで プロットとかに プロットとかになってしまうので ちょっと 多分 知恵を 拝借することになると思います 慣れつけましょう イメージクラブで集まって 変な名前しないでください そんな感じで そうですね じゃあ 今回は それでは また さよなら さよなら